2024/08/23 15:02
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日に日に夏を感じる今日この頃。
とにかくアツいですよね、本当に。
外に出るのが嫌になって来ます。
それでも皆さん体調に気をつけながら、Summer Vibes高めてファッションも遊びも仕事も全力で楽しみましょうね。
さて、気温もさることながら最近"アツい"お洋服との出会いってありましたか?
僕はありましたよ。というより割と日常的に"アツい"を感じています。
お洋服のお仕事をさせてもらっているというのも勿論あるとは思いますけどね。
それでも"アツい"ってなってます。まあ熱しやすく冷めやすいんですけどね。
それは一体どんなお洋服?と聞かれると、表現に困ります。そうですね。
感情温度計なるものがあるとすれば、あるお洋服との出会いで何か感じることにより、こちらの感情温度計は上昇し、基準値の沸点を超えると"アツい"ってなります。こんな感じ。
…分かりにくいですよね。
では、もう一つの例え。例えというより、実際に僕が感じるもの。
それは「お洋服が奏でる音」です。
勿論、生地の擦れからくるような物質的な音ではないです。
お洋服から感じる音は、正確には「聞こえない音」。言い方を変えると「感じる音」というところですかね。
お洋服に対する絶対音感のような。これは格好良く言い過ぎですが、常にお洋服たちが奏でる音に耳を傾けています。
その音の正体って一体何でしょうかね。
格好つけた割に案外分かっていません。
お洋服の特徴(ディテールによる細部など。他にも時代、人、場所、文化、スタイルなど様々)から感じる音ではあると思っています。
それを耳にし、目にし、肌で感じることで、音がリズムに変わります。
これは、僕の特別持ち合わせている能力(だったらいいな)ではなくファッションをこよなく愛する皆さんは、このリズムを感じているはずなのです。
拍子のような一定数の拍の集まりではなく、リズムとして__
ドイツの心理学者クラーゲスのリズム論では、
「拍子が同一者の反復だとするならば、リズムは類似者の再帰だといわねばならない。拍子は反復し、リズムは更新する。」
そして、リズムは僕たちがそれをリズムだと捉えることができるある種のまとまりを備えている。
まとまりがなく不規則なものが進むものは、音声効果も視覚的にもリズムは感じれない。
まとまりといっても、反復でしかないのであれば、リズムというより拍子に過ぎない。
同じまとまりの繰り返しだと捉えることができつつも、少しずつ変化しながら、再び返ってくることがリズムの成立要件だと考えている。
クラーゲスのリズム論、僕はとてもファッションを感じます。
各形式に置き換えてお話をすれば、かなり時間がかかるので省略しますが、お洋服が奏でる音以外にも当てはまることが沢山ある気がします。よね?
※時代?人?(これは小さな抵抗というか文句的な)
だからこそ、考えて(音を聞いて)みてリズムを感じて下さい。
僕たちにある内的なリズムと外的なリズムは共鳴し、反発します。
僕たちは、そのリズムで歌を歌ったり、リズムを聞いて踊ったりする、アーティストやダンサーのような、リズムを生み出す人もいたりと、リズミカルに「ファッション」をしています。
フランスの哲学者ドゥルーズも、
リズムは変換の中にあり、自由であり、それゆえ内部に留まらず、外に出ていくことができる。と言います。
「お洋服が奏でる音」から「ファッションでとるリズム」。
等しくも異なるもので生まれるハーモニー。
そのリズムやハーモニーは僕たちの"アツい"を加速させます。
「リズムとハーモニーは、魂のもっとも深いところに至る道を持っている。」
-古代ギリシア哲学者 プラトン
格好つけた割に実力はまだまだ未熟です。すみません。
いい音楽を聞いて鳥肌が立つように。
皆さんに、いい音を奏でるお洋服達を提供できるように、そしていいリズムを刻む僕(お店)であれるように努めて参ります。
さあ、ファッション。まだまだこれから。
福山から奏でる小さな"アツい"音__
Mozzie